最近、出張施術が多くなってきていますが、その場合はタブレットを持参して施術中にBGMを流すようにしています。通常は気持ちを癒すような静かな音楽が多いのですが、同じような音楽ばかりですとちょっとつまらないですねぇ~。
出張施術を希望されるのは80歳を超える高齢なお客様が多いので、施術中、趣向を変えて昭和20年前後の「昭和歌謡メドレー」をユーチューブで検索して流してみたところ、施術中に随分話が盛り上がりました。歳を取ると今時の歌はなかなか覚えられませんし、やはり少年あるいは青年時代に聞いたり、歌ったりした曲というのは何時までも忘れません。その時代のご自身の生活と重なって懐かしさが込み上げてくるのでしょう、ご自分の好きな曲が流れると当時の生活ぶりやトピックスなどを楽し気にお話してくれます。
小生自身も昭和の歌謡曲などは好きなので、自宅で検索していたら「緑の丘の赤い屋根・・・とんがり帽子の・・」という懐かしい曲「鐘の鳴る丘」が流れてきました。さらに同曲名で検索したら映画「鐘の鳴る丘(1948年)」が見つかりました。歌は承知していましたが映画があることは知らなかったので、3部作を立て続けに観てしまいました。
主演はあの有名な佐田啓二で、戦災孤児を集めて矯正していくという物語ですが、観ているうちに涙が止まらなくなってしまいました。ジジイになってとても涙もろくなって来たように思います。涙を流すのはストレス解消にも良いという事ですが、いやらしいことに涙を流している自分自身が「とても純粋で良い人なんだ」と俯瞰で眺めている自分を感じるのは不思議です。
少し前ですが「しいのみ学園(1955年)」という映画を見た時も、とても感動して涙しました。当時の女優さんの言葉使いはとても綺麗だし、人が一所懸命に生きている姿が上手く表現されていて昔の映画は本当に良いなぁと思います。お蔭で、暫くの間、小生は善良な人間でいられるような気がしますし、施術中のお客様との会話が楽しみです。著作権の問題は良くわかりませんが、当面は「ユーチュブ」に感謝です。(添付写真は映画「鐘の鳴る丘(隆太の巻)」の1カット)